あとで言われる・・・それが納得できない

善良な僕にしてみると、それって詐欺だと思ってしまう。

でも、あとで言われるのなんてわかっているじゃないですか。水周りの工事なんて、一度やったら直すことは困難ですから、事前に拡張性の高い設計をしておくことでリスクを最小限にすることができます。


ああ、お客さんの声が聞こえてきますよ。「なんでトイレがないんだー」はいはい、何とかしますから。


ここで追加料金が取れるのがいいお客さんです。そりゃそうだよ、要らないって言ってハンコ押してんだから。
SI業界を目指す君達へ贈る「何故システム開発はテンパるのか」 - novtan別館

これを書いちゃうと、君たちに贈る言葉になってないと思いますです。少なくとも、学生からすると、ああ、SIって必死に詐欺行為してるのねって思われる気がします。


ここで問題になるのは、お客さんに比べて弱い立場だといいながら、お客さんのためになってないことをしているということ。本当に必要なことは、お客さんに納得してもらえるように努力し続けることだと思います。そうだと思うんですが、間違ってないですよね?いや、もちろん一個人で防げないことが多々あることを重々承知してますよ?でも、文面からはそれが普段から当然ある日常として描かれていて、学生に対してとても印象が悪いです。


後は、拡張性の高い設計って何さってこと。そんな便利なものがあるわけもなく*1、というか、拡張性というのは、完成しているものに対する拡張性であって、トイレとかが欠けてる完成してないものを完成させるように持っていくようにするのは当然なんじゃ・・・


つまり、この文面からだと
お客さんに納得してもらえない仕事をする
きわめて最低なのがSI会社なんですね〜と感じ取れてしまうのです。いや、考えすぎなんでしょうけど。


学生に向けて言うんなら、だめな部分は伏せちゃった方が無難だと思います。(ああ、自分サイテーw)上流工程は結局のところ、今の業態では不可欠なわけですから、もっとそこにある夢を語ってほしいのですよね。ネガティブなことは聞いてもしょうがない。入社を控えた人に言うならそれでいんですが、業界選びの段階の人に言うには重過ぎる内容ですよ。他の業界も負けず劣らずひどいんだからw伏せてしまえばおk。


で、夢って言うと、「お客さんに感謝されること」と判を押したように答えるの、もうやめましょうよ。お客さんに感謝されるのはどの仕事も当然です。感謝されない仕事はありえないんです。そうじゃない、他の夢をもっと作ってほしいです。考え出してほしいです。そこを考えることがイメージアップなんじゃないのかなぁ。というか、お客さんに感謝されることよりさらに一歩進んだ目標を持って、システム設計に臨むのがあるべきSEの姿なのかもしれませんね。そんでもって、「〜〜という目標が達成できたときの喜びがいいんだよねSIは」って語ることが重要かもしれません。


仕事はひどいことだってあるでしょう。でも、それはどの業界も一緒なんだから、わざわざ言わなくてもいいじゃんなんて思ってしまうわけです。(まあ、ここまでフォローしてきたけど、他の業界よりもひどいかなぁなんて思うときもあるんだけどw)


そういいつつ、自分は悪いSIerにならんようがんばらないとなぁなんて思ったり。

*1:書籍とかあったら教えてください。