言語グリッドプロジェクト

英語圏じゃない国にとって、言語のサポートは大変です。

一方、日本の片隅でスタートしたからには、国内の方々に利用して頂くこと念頭に、やはり使いやすさや分かりやすさを優先して日本語表記にすべき、との声もあがっています。
http://d.hatena.ne.jp/keitabando/20080203/1202067865

研究会で言語に関するプロジェクトを見たことがあったので紹介してみる。言語グリッドプロジェクトは、要するに翻訳をするにはどうするかというのが最終目的で行われている京都大学のプロジェクトです。翻訳といっても、自然言語をどうするとか、翻訳精度をどうするとかのような技術的なプロジェクトというよりは、今ある言語翻訳技術を組み合わせて、広く一般の人に利用してもらうために統合するプロジェクト、という印象でした。
http://langrid.nict.go.jp/jp/
http://langrid.nict.go.jp/jp/tools.html


ここで面白い話としては、翻訳に人手を利用している、という点です。このプロジェクトでは自動翻訳も提供しますが、例えば、「英語が分からない!」と意思表示をしている人がいたときに、周りの人が「どれどれ僕が翻訳してあげよう」といった仕組みを提供することで、英語を分からない人が翻訳を手に入れるという仕組みを持っていることでした。これは、コミュニケーションの翻訳では特に有効で、文書の翻訳って思った以上に難しいけど、コミュニケーションの翻訳だと適当でいいしわからなかったらもう一回ってできるし楽だよみたいなお話もありました。翻訳をどうするかということの1つの回答としては、なかなか面白いと思ったプロジェクトでした。


既存の翻訳技術を利用するので著作権のクリアが難解になり、一般利用できていないのが残念ですが・・・